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問題文から選べ

 ある大手の塾の国語の問題を見て、首を傾げたことがある。たとえば、主人公の考えが書いてある個所を問題文から選べ、といった類いの問題が多いのである。塾には通っていない小学生の様子を見ると、小学校でも同様のようだ。

 もちろん、問題文を読んで答えるのだから、広い意味で言えば、問題文の中に答えはあるはずだ。しかし、「この文」と指摘できるような書き方をしている文章は、論説などを除けば、ほとんど読む価値はないのではあるまいか。随筆などでは、文章全体で一つのテーマを巡って思索を展開しているのだから、どこと言われても回答に窮するだろう。これで国語力がつくのだろうか。むしろ、読解力が減退するように思われて、首を傾げた次第。

 そう思っていたら、ある本にこんな件があった。

問題文中に設問の答えは必ず書かれていると叩きこまれた受験生

 著者は東大の教員だから、高校生が通う予備校や塾では、そんな教え方をしているのだろう。

 たとえば、短歌や俳句は、そこにある31文字あるいは17文字で完結しているわけではない。本歌取りなどもあるし、一つひとつの言葉の重層性や厚みがあってこその表現だろう。あるいは、意表を突く2つの言葉の間合いに、作者の意図があったりする。そんな文章では、一体どこに線を引けというのだろうか。字面を追うだけで文意を忖度できない人間ができあがるのではないのか。


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